不動産投資で融資を行う三井住友銀行の特徴について

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三井住友銀行の収益不動産へのローンについての情報です。
※各人の属性、支店、時期によって異なりますので、提供している情報を保証していませんので、ご自身で確認してください。

 

以前は、物件の収益還元評価のみで評価し、属性にかかわらずフルローンを受けて購入していた方がいましたが、現在の三井住友銀行は、一気に融資を閉めてしまい、サラリーマン向けは、消極的な銀行となっています。

 

エリア
支店のあるエリアとなります。沖縄や一部の県には支店がありませんが、ほぼ全国にあります。したがって、ほぼ全国で物件を探すことができます。

 

評価方法
現在の評価は、積算評価と収益還元評価を合わせた評価手法をとっています。収益評価は、満室家賃ではなく、現況家賃ベースとなっています。経費率をかけて、金利4%で収支が回る水準です。

 

評価額を出した後に、掛け目を入れた金額を担保評価するので、厳しい目の評価となります。また、頭金を3割要求する支店が多いので、頭金がないとなかなか融資を受けることが難しい銀行です。ただ、支店や都心の営業部では、頭金3割とは言わず、頭金1割以下程度で融資を受けることは可能になっています。

 

普通に支店にアポイントを取ると、頭金3割の壁を突破できないので、知り合い経由等で担当者を紹介してもらうとよいでしょう。

 

また、評価の中で厳しいのが、資産負債比率という指標があり、三井住友銀行が評価した資産(この中には物件や預金等が含まれる)に対し、負債が60%以内に収まらないといけません。これがどういうことかというと、1億の物件に1億の担保評価が認められたとして、その物件評価だけだと60%の6千万までしか融資がでないということになります。

 

そのため、あとは金融資産が重要になります。仮に、1億の物件が1億の担保評価が認められた場合、1億のフルローンを受けるためには、どのくらいの金融資産が必要かというと

 

  • 担保評価から必要な資産額:担保評価1億円÷資産負債比率60%=1億6666万円
  • 金融資産の必要額:1億6666万円―1億円=6666万円

 

つまり、1億6666万の資産評価があって、初めて1億の融資が可能となり、金融資産として6千万を超える金額がないと1億のフルローンの条件を満たしていません。

 

1棟目であれば、この資産負債比率を60%にできる金融資産を持っている方は、かろうじています。しかし、2棟目以降に、この比率を達成できるように物件を増やしていくのは至難の業といえるでしょう。ちなみに私もなんどか持ち込んでいますが、資産負債比率が70%弱で60%未満に達していないため、借りることができていません。

 

したがって、現在の三井住友銀行のアパートローンは、完全に富裕層向けとなっています。金融資産を持っていない人は、資産負債比率からして、利用することはかなり難しいでしょう。

 

新設法人
新設法人への融資も可能です。個人と資産管理法人一体での審査となります。

 

属性
 サラリーマンの方でいえば、年収800万〜1000万以上がスタートラインとなる印象です。そして、金融資産が物件の3割から4割程度ないと資産負債比率の60%以下にならないので、かなり金融資産がないと融資を受けることは難しいのが実態です。

 

金利
金利は、変動金利で1%〜1%後半くらいとさすが都銀という水準です。

 

融資期間
耐用年数―築年数を引いた期間となります。基本的には30年が最大となります。

 

まとめ
・現在は地主向けや相続案件のみで投資家向けには厳しい
・資産負債比率の基準が緩和されるまでは、使いにくい銀行

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