不動産投資のリスク
不動産投資を行う際には、リスクがありすぎて怖いと言われます。しかし、リスクという言葉が、危険=損をするという意味に勘違いされています。記事「不動産投資のデメリット」でデメリットをいくつか上げていますが、そのデメリット=損をする方向ばかりに目が行ってしまうことがあります。
リスクとは、収益の振れ幅の大きさを指しています。投資を行った際には、期待以上に投資収益(リターン)を得ることもあれば、予想に反して損をしたりする可能性があるということです。
リスクは、収益の振れ幅
リスクは、収益の振れ幅の大きさであることを解説します。
例えば、私はバスケットボールをしていますが、ゴール下からシュートを打てば、2点を得点する確率は高い、つまり収益の振れ幅が小さくなります。反対にゴールから離れて、3点シュートを狙えば、得点する確率は低いが、もし入れば収益(得点)は高くなります。つまり振れ幅が大きいシュートなのです。
次に、株式投資でも新興国は、海外から積極的に投資 を受けて、人口が伸びている市場として魅力的であるが、法整備、ビジネス環境、IT優位性は低く、政情不安定になる可能性も大きい投資として、儲かる時は大きく儲かるが、損をするときは大きく損をする可能性があり振れ幅が大きい、つまりリスク・リターンが高い投資と呼ばれます。
これらに共通しているのは、リスクとは、損をする確率だけでなく、儲かる確率もあるということです。
そのため、自分が取れるリスクに対して積極的にリターンを狙っていくのが正しい投資行動になります。地方高利回りRCは、リスクも高いが、運営がうまくいけばリターンも大きくなります。そして、都心低利回りRCは、誰もが欲しがるエリア(青山等)は、低利回りでもすぐに売却できるのでリターンは小さくなります。
つまり、リスク・リターンが低い不動産投資はお金持ち向きの投資であり、資産家でないサラリーマン投資家や自営業者は、リスクをとってリターンを取りにいかないと、不動産投資にチャレンジする意味がなくなってしまいます。
不動産投資はリスクをコントロールできるからこそ面白い
リスク・リターンが高い投資は、当然損する可能性も確率としてはありますが、株式投資などと違って、自分自身がリターンをコントロールできるのです。
つまり、知識と戦略さえあれば、リスクを抑えることが可能なのです。
ここに成功のヒントがあります。繰り返しますが、リスクを抑えて高いリターンを出していくことは可能です。
私自身の物件の一例ですが、福岡のRC物件は表面利回り20%を超えています。普通、表面利回り20%ある物件は、リスクも高いものです。確かに、購入当初は管理会社の選定ミスなどのトラブルがあり、稼働率が低迷しましたが、管理会社の選定をきちんとし直しただけで、今や稼働率95%以上、返済比率30%以下の優良物件になっています。
私の成功体験を自慢したいわけではありません。不動産投資の経験が浅かった時期でもきちんとした知識を持って行動するだけで、リスクを抑えることができたのです。
人任せにしかできない金融資産と違って、自分でリスクの振れ幅をコントロールできる
これが、不動産投資・賃貸経営の醍醐味です。
不動産投資は元本が保証される定期預金ではありません。良いと思った物件をリスクを負って購入し、知恵を絞ってリスクをコントロールしながら高いリターンを目指す投資です。
まとめ
・リスクがあるとは、リターンの確率が大きく上下するだけのこと
・リスクがなければ、大きいリターンは手に入らない
・不動産投資のリスクは、株式投資と違って、自分でコントロールできる
・リスクをコントロールするための知恵比べが不動産の醍醐味
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