物件を紹介するコンサルタントに依存しすぎない
物件を紹介するコンサルタントという方がとても多くなってきているので、初心者は、どのようにお付き合いすべきかをよく勉強してから利用するようにしましょう。
物件紹介付きコンサルタント
これは、主に2種類あります。不動産会社内の自社コンサルタントと、独立系のコンサルタントです。
@不動産会社内の自社コンサルタント
ひとつは、収益不動産会社に初心者が多くなってきたもしくは初心者に狙いを定めるために、自社の中に不動産コンサルタントを養成し、初心者からのアドバイスに応えられるようにしているものです。初心者には、融資がつくのかどうか、運営したときのコストや火災保険の入り方等まったくわからない方もいるので、売る前からそして売った後のフォローをすることがメインとなっています。
このタイプは、非常にわかりやすく、不動産会社でメルマガ等を発行しており、事前相談等があります。不動産コンサルタントと事前に打ち合わせを行うことで、買付を出すと、買えるのかどうかなどを素早く判断してもらえ、買えるときは、早く取得できます。
これは、生命保険でいえば、事前相談でプロフィールをすべて公開しており、保険の営業員から提案を受けて、入るか入らないかを検討するのに似ています。
自社コンサルタントは、物件を売買する手数料がメインのため、不動産会社内のコンサルタントに報酬が発生することはほぼないです。
ただし、この時に注意しなければならないのは、社長がどれだけ優秀で良いことを言っていても、末端のコンサルタントは、売らざるを得ないということです。そこを見極める力がなければ、失敗物件を買わせられるリスクがあります。
大手の不動産会社は、それほどあくどいやり方はしませんが、宅建業bェ新しい収益不動産会社の場合は、とにかく売上を上げることを目指していて、多少の悪い物件でも初心者に紹介して売りつけてしまうケースは結構あります。
何度も繰り返し言いますが、高額な商品を購入するわけで、知識面を完全に人に頼っていては、失敗します。プロの助言は、ある程度チェックできるスキルが必要です。
A独立系のコンサルタント
独立系は、不動産会社に属していない方が、物件紹介付きコンサルタントと称して、物件を紹介している場合です。物件自体は、提携している不動産会社から情報を取得し、紹介しています。
物件紹介付きを売りにしているコンサルタントが多くなってきていますが、高騰しているマーケットで、そのコンサルタントが良い物件を本当に紹介することができるのかが、最大のポイントになります。正直、私のような大規模賃貸経営者でも仕入れに困る時期に、毎月のように良い物件を紹介できると思うことに無理があります。
初心者の購入者は、物件を紹介してくれれば、早く成功できるというメリットの側面しか見えなくなり、そのコンサルタントが良いといえば、良い物件に見えてくるのです。特に初心者は、その傾向が強くなります。なぜなら、今まで物件を持っていないので、高額物件について判断が正常にできないからです。
したがって、そのコンサルタントの言うがままになる可能性が高くなります。コンサルタントが良心的であれば、いいのですが、そういう方ばかりではないことを知っておいてください。
理由はひとつで、
コンサル費用<<物件の売却手数料のキックバック
という構図だからです。
コンサルタント費用を、月5万円、年間60万円払っていたとしても、1億の物件の販売手数料3%+6万=306万円のキックバック50%とすると、150万円の報酬です。こちらの収入が圧倒的に大きいのです。
例)月5万、年間60万、業者からの物件の売却手数料の50%のキックバック
コンサル費用 60万円<<売却手数料の50%のキックバック 150万円
つまり、簡単にいえば、コンサルするより、物件を売った方が、簡単に儲かるからです。
それでも、良い物件を紹介されているのであれば、いいのですが、物件を売れば儲かるとなれば、どんなコンサルタントでも物件を売りつけたくなってもおかしくはありません。それも初心者の方が従順ですので、初心者を集めてコンサルするような方には気を付けてください。
そして、最大の問題は、独立系の物件紹介付コンサルタントは、個人のような組織で行っているため、トラブルが起きても対応ができない、もしくは逃げてしまうことが多いのが実態です。本来は、宅建業を持っていない方が、物件紹介を行うことも業法的に問題がある行為でしょう。
このような実態をわかった上で、利用するなら価値があるでしょう。つまり、不動産投資の知識を身に着けた上で、そのコンサルタントの物件紹介ネットワークを利用するというスタンスです。
まとめ
・不動産会社のコンサルの収入は売却手数料。売らなければ収入がないことを知った上で、利用すること
・独立系の物件紹介付きのコンサルは、コンサル費用<<売却手数料 ということをよく頭に入れてから利用すること
・繰り返しですが、不動産投資の知識を身につけなければ、コンサルを利用しようが、失敗物件を購入するリスクがあること
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