不動産投資では、自己資本の何倍のレバレッジが掛けられる

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不動産投資のレバレッジとは

レバレッジという言葉は、最近よく耳にするようになりました。不動産よりもFX(外国為替保証金取引)で有名です。保証金額の数倍、十数倍もの取引が可能になりますが、このことをレバレッジと呼びます。少ない力で(お金)、大きな力(お金)を動かすことができるということです。

 

不動産投資の世界では、銀行等からの借入を利用し、自己資金の何倍もの大きな投資を行うことを指します。簡単にいえば、借金の力を利用することです。

 

不動産におけるレバレッジ
自己資金が1,000万円で、1億の物件を購入すると、自己資金に対して10倍の投資をしていることになります。この倍率が大きいほど、借入に依存した物件購入をしていることになります。私自身も拡大時期のレバレッジは10倍以上になっていました。このように、不動産投資では、自己資金の何倍もの投資をすることができます。

 

大きな借入は悪いことか?
レバレッジは、借金の力ですので、我々日本人はとても怖いものと感じます。親からも「借金はするな」と教えられて育った人が大半です。それなのに、自分の会社や他の会社が投資資金を銀行から1000億単位で借りたという話を聞いても、怖いという話は聞きません。

 

なぜ、個人が借金すると悪くて、企業が借金すると悪いのか? 私が、友人に不動産の話をする時の反応は、まさにこれです。

 

私が個人的に8億円以上の借入があるという話をすると、大抵、「それは危ないから早くやめろと」。
反対に、自分が働いている会社(自分が代表の資産管理法人ということは伏せて)が、不動産投資事業で8億程度借入しているんだと言うと「そうなんだ、最近流行り出し、儲かるんだね」、のような良好な反応です。

 

同じ8億の借金ですが、個人の借金は悪い、という刷り込みがされています。悪い借金というのは、服を買ったり、遊ぶためのお金を借りる借金です。遊興費や趣味という、お金をまったく生み出さないものに借金をするのが悪い借金です。

 

良い借金というのは、悪い借金の逆で、お金を生み出すために行う借金です。これはビジネスでは当たり前です。

 

国が景気をよくするために、企業に設備投資を増やしてください、とよく聞きますね。多くの企業は、設備資金を借入し、事業を展開しているのです。レバレッジは効かせて将来のお金のなる木を育てようとしているのです。

 

M&Aなどの投資の場合であっても、自己資金だけでは足りないので借り入れを加えてレバレッジを利かせられないと、自己資金だけでは有効な投資はできません。商社などの大きい企業は、レバレッジをかけています。

 

したがって、「借金は、調達コストを上回る収益を上げられる限り、まったく問題ない」のです。
というよりは、常に調達コストを上回るように投資活動をすることを目指すのが、資本主義の基本です。銀行は、調達したコスト(預金金利)を上回る貸出金利で企業に融資(=投資)をしているのです。

 

それは、個人にとっても同じです。調達コストを上回る収益を上げる限り、どこまで借入しても問題ないのです。だからこそ、私でも何億でも借入することができるのです。有名な成功者は、良い借金をしなさいと、常に言っているのです。それが成功の近道だと。

 

良い借金をするのに、他のビジネスでは難しいのです。ラーメン屋を開業するのに億単位のお金を融資してくれる可能性は低いでしょう。もちろん株式投資やFX投資も無理です。

 

とはいえ、収益を上げる方法や不動産でいえば、良い不動産を仕入れるノウハウがなければ、調達コストを上回る収益を上げることができないのを忘れていけません。

 

 

”日本”でレバレッジを使う本当のメリット
日本では当たり前のように不動産投資家の中でフルローンという言葉が使われていますが、世界的に見れば異例なことなのです。なぜかというと、日本だけが、サラリーマンという職業が定年まで終身雇用されることを前提にしている稀有な社会だからです。

 

もちろん、最近は大手企業もつぶれますし、終身雇用も崩れつつありますが、グローバルな世界では、終身雇用が前提の社会はありません。そのため、サラリーマンでいくら収入があっても、高い評価にはつながらないのが常識です。

 

そのため、海外では、頭金3割~5割、融資金利も日本と比較して高いのが普通です。外国人の方に、日本で数億の借入ができることを話すとみな一様に驚きます。アメリカでも頭金3割~5割の条件で、部屋の戸数が4戸までのアパートまでしか融資はでません。部屋の戸数が、5戸以上となると商業ローン扱いになり、より融資の難易度があがり、個人ではなかなか難しくなります。

 

それだけ、日本の金利、融資金額は、魅力的なのです。融資の出やすい現在の環境は、世界でももっとも有利な投資環境といえます。サラリーマンからでも副業でリタイアできる環境がある、大変稀有な状況ということは間違いありません。

 

まとめ
・借金には、良い借金と悪い借金がある
・賃貸経営を拡大するのに、日本ほど恵まれた金利、融資金額は世界に例がない

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