不動産投資の目標キャッシュフローについて

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キャッシュフロー1棟投資:目標キャッシュフロー

いつまでに、いくらのキャッシュフローが必要(リタイア)か?

 

キャッシュフローの計算方法もいろいろな考え方があるが、実際の手取りに近い方法で算出してキャッシュフローの目標を決めていければいいと思いますが、難しさもあるため、簡便的な方法で算出する方法を説明します。

 

キャッシュフローとは「キャッシュ=現金」「フロー=流れ」つまり現金の流れ、お金の出入りのことで、不動産投資をするうえで最も大切な知識といえます。「でも投資で大切なのは『利益』のはず」とお考えの方は、いますぐその固定観念を改めましょう。

 

不動産投資における本当のキャッシュフローは「家賃収入−返済」ではなく、また「家賃収入−返済と経費」でもありません。

 

本当のキャッシュフローは、「税引き後利益」−「返済元金」+「減価償却費」という計算です。
融資をしてくれる金融機関もこのような見方をしています。
しかし、本当のキャッシュフローを計算することは、実に難しく、目標を立てる上では役に立ちません。

 

税引き後利益の計算の難しさ
税引き後利益というものが曲者で、物件をもっていない場合や複数持っている場合、その他事業をしている場合、個人でいえば配偶者がいるか、専従者給与をどうするかなどによって、税率も異なり、税引き後の利益の計算はかなり複雑になります。

 

実際に投資をする際に、税引き後の利益を計算してからキャッシュフローを検討できる方は少ないと思います。もちろん、表面利回りや実質利回りなどいろいろな言い方や計算方法がありますが、投資判断をする一つの目安にしかすぎないのです。

 

返済元金の計算の難しさ
返済元金の計算も難しいものがあります。金融機関によって融資年数や金利が異なるため、定まらないからです。不動産投資におけるキャッシュフローは、借入金の返済条件や不動産収入の増減など、いくつかの要因によって大きな差が出ます。
具体的には以下のような要因です。
    ・借入金の返済期間
    ・借入金の返済方法(元利均等か元金均等か)
    ・頭金と借入金のバランス
    ・将来、借入金の金利が上がったとき
    ・将来、家賃が下がり不動産収入が減ったとき

 

金融機関で融資を受けるにあたって、返済条件のうち借入期間を長期にすればするほど毎回の返済額が少なくてすみます。支出が減るわけですから、キャッシュフローはその分よくなります。もちろん返済期間が長くなれば、その分金融機関の抵当権を外せませんし、完全に自分のものという気分は味わえないかもしれません。
借入残高の減り方も遅いので、短期の返済と比べて金融機関に返済するトータルな金額は多くなるのが普通です。とはいえ、キャッシュフロー重視の不動産投資なら、より長期の借り入れを選ぶのが常道でしょう。

 

キャッシュフローは、銀行からの借入の内容に大きく変動を受けることになり、毎月・毎年のキャッシュフローがマイナスだと、「本業以外の安定した収入源」を作るつもりで始めた不動産投資のために、本業の収入を持ち出して補てんするという本末転倒な事態を招いてしまいます。

 

物件の選択をする際には、検討している物件によってもたらされる本当のキャッシュフローを見極め、そのうえで自己資金の回収率や銀行借入の推移を見ていく必要があるでしょう。

 

簡便的なキャッシュフローの計算
上記のことをすべて把握するのも難しいので、目標を立てる際には、簡便的なキャッシュフローの計算を用います。

 

満室収入に対し、経費、空室をあわせて30%程度、返済比率(満室収入に対する返済元金+利息の割合)は50%を見込みます。つまり満室収入から経費、空室、返済額で80%となるので、家賃収入が1000万であれば、キャッシュフローは200万とざっくり見込みます。
 
つまり、家賃収入1000万で、キャッシュフロー200万と計算します。

 

先ほども言ったように、返済額は、融資年数と利息によって大きく変わるのですが、最低でも満室収入に治して返済比率が50%未満になる物件を購入することを前提にしています。

 

返済比率の50%とは、利回り10%、融資年数27年、金利が2%〜2.2%程度で組めた場合です。利回りが高く、融資年数がさらに長ければもっと返済比率は下がりますし、利回りが低かったり、融資年数が低くなれば返済比率はもっと上がります。返済額の出し方は、シミュレーションソフトを使えばいくらでもでてきます。住宅ローンシミュレーションなどを使うといいでしょう
例)物件:価格1億、利回り10%、家賃収入1000万、築20年(残存27年=融資年数27年)、金利2%、返済額40万、となり、概ねキャッシュフローは200万程度が残る計算となります。

 

あくまでも目標の算出のためサラリーマンと同じくらいの年収600万が欲しいということであれば、キャッシュフロー600万は家賃収入3000万程度あれば達成できるというイメージです。

 

では、サラリーマンもしくは自営業者でどれくらいあれば、キャッシュフローが十分であり、リタイアと呼べる状態かというと、多くの方はキャッシュフロー1000万くらいではないでしょうか。

 

そうすると、キャッシュフロー1000万を目指すとすると先ほどの例)の物件レベル(キャッシュフロー200万)だと、5棟購入すれば達成することになります。

 

家賃収入1000万クラスを5棟レベルがあれば、リタイアに近づくというようなイメージを持ってください。
家賃収入1000万クラスとは、利回りにもよりますが、物件価格は8000万〜12000万前後の物件となり、5棟ですと、約5億近い物件を購入しないといけません。

 

まとめ:目標キャッシュフローは、簡便的な方法で決めて進みましょう。プラスして目標キャッシュフローを達成するためには、返済比率は50%以下になる物件を探すことが最も重要になることが理解できましたら、次のステップに進みましょう。

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