賃貸経営は、税を知らないと損をする
大家は、税の知識がないというだけで、しなくてもいい損をしています。
申告納税制度
日本では、税金を自分で計算して納めるという申告納税制度が基本です。そのため、税金のことをしらなければ、損をすることがたくさん発生します。特に多いのが自分勝手な解釈で処理して申告して申告漏れと判断されると、納税が遅れたことに対するする延滞税や間違った申告方法であれば加算税が課せられることになります。
ただでさえ、賃貸経営では税金(取得税、固定資産税等)が多く取られる事業の上に、稼いでも支払う税金だけが多くなって、きちんと財産が残らないという事態になる。そうならないためには、税務の知識をきちんと身に着け、そのうえで節税するという考え方をもたなければなりません。
税理士は経営的な視点で見てくれない
税理士は、税の知識に詳しく、申告書に計算結果を記載し、提出するスキルがあります。そのため、顧問税理士に任せていれば、延滞税や加算税を支払うことはないかもしれません。
但し、税理士が、本当に不動産投資家の視点に立っているでしょうか。
税理士はあくまでも税務のスペシャリストであり、経営のスペシャリストではありません。過去の決算書や現時点までのデータに基づくアドバイスはできても、将来的なアドバイスまでできる人は一握りです。
大手の会社でも同じです。会計のわかる経理部門や財務部門が常に経営能力があるでしょうか。中には経営者と同等の能力を持つ人がいるかもしれませんが、ビジネスの中にいるみなさまであれば少ないことは、理解できるのではないでしょうか。
税理士は、経営者がなるべく節税したいという方針であれば、節税できる商品をお勧めすることはできますが、5年後、10年後の経営方針を理解して提示しているのではありません。
つまり、自分自身である程度の税の知識を身につけ、税理士を使う側として明確に方針を出せる能力が不動産経営者に求められるということです。
私がコンサルティングをしているクライアントは、公務員でこっそりと資産管理法人で物件を所有しています。
その公務員の方の決算書を分析したら、臨時収入で上がってきた雑収入があるので、経費に落とすために、役員報酬が計上されていました。公務員が法人から役員報酬をもらうと、副業規定違反になって懲戒の対象になるかもしれません。経営的な視点ではないですが、公務員という職業を失う可能性のある事実に税理士は気が付かないということです。半期決算で気が付いたので、問題はありませんでしたが、経営者の視点では捉えることが難しいということです。
その他にも、節税がしたいという希望しか伝えていなければ、赤字決算にしていくることがあります。不動産経営を拡大しないのであればいいですが、銀行に融資をお願いして拡大していく段階で赤字決算を2期連続で提示すると、融資を受けることが難しくなります。
決して、税理士の計上が悪いということではなく、そのような計上がされていることを理解できるようにしないと、不動産経営の落とし穴に入る可能性があります。
会計と税の知識を経営者が把握していないと、融資を受けれる決算にするためにはどうするのか、知恵を働かせなければなりません。修繕の判定では、経費にするだけが能ではなく、資本的支出にして、今年の経費計上分を少なくすることで、黒字化をするなど、いろいろな方法が考えられます。
その他にも法人保険を使った節税と利益調整など高度なスキルもあった方がいいでしょう。
税理士にも不動産業に強い方もいれば弱い方もいます。まずは、最低限、不動産業に強い税理士を見つけることは必須です。
不動産業に強い税理士をパートナーにしながらも、あくまでも賃貸経営者として、税の知識を持ち、税理士に相談できるようにできれば、最大限節税しキャッシュフローを出しながら、良い決算書をもとに不動産業を拡大できます。
まとめ
賃貸事業は、利益の出やすいビジネスのため、最後は税との戦いです。賃貸経営者が自ら税の知識を身につけ、不動産業に強い税理士とパートナーを組み、税と戦いましょう
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