不動産投資の管理会社の建物管理について

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賃貸管理会社の理解:建物管理@

建物管理とは、物件のハード面を維持管理するものである。清掃業務と、保守点検、建物のメンテナンスを行うものを指しています。

 

建物管理で管理会社の良し悪しを判断するのは本当に難しいことです。できることは、どのような業務があるのかを理解し、コスト面で適切かを交渉できるようにする事を目指してください。品質の見極めは、知り合いの大家の口コミがベストであり、実績と結果でしか判断できません。

 

一般設備定期点検
電気設備、給排水設備、防災設備、照明設備、空調設備等で目視で確認できる点検を行います。管理会社によって異なる内容であるが、建物を巡回し、不具合がないかどうかを確認していく作業となります。

 

入居者から不具合が発生した場合の対応が含まれます。管理会社によっては、自社もしくは提携業者に24時間対応できるようにしている業者もあります。

 

【費用について】
管理費(3%〜8%)に含まれているケースと別で費用を取るケースがあります。
別で費用を取るケースでは、規模に応じて年間5万〜10万程度の費用です。

 

清掃業務
清掃業務は、日常清掃と定期清掃があります。

 

日常清掃は、週に1回から2階程度を行う業務で、ゴミをとったり、蜘蛛の巣をとったり、汚れているところを掃除する業務です。かなり重要で、清掃がまともにできない業者だと、入居者募集の内見時に汚れた印象となり、部屋づけに大きなダメージが受けるので、最低でも週1階程度は清掃業務を入れる必要があります。

 

定期清掃は、年に1度もしくは半年に一度くらいのペースで行う大規模清掃であり、高圧洗浄などで通常の水拭きでは取れない汚れを取るものです。廊下などの高圧洗浄は費用がそれほど高い物ではないため、1年に1回くらいは、実施した方がいいでしょう

 

【費用について】
日常清掃:大きさにもよるが、3時間程度の半日で完了するものであれば、1回4000〜5000円程度。週4回で2万内程度。シルバー人材センターなどの人員を使うと激安になります。

 

定期清掃:足場が必要な外壁を除く廊下やエントランス等の高圧洗浄であれば、150 円〜250円/u内で洗浄できます。但し広いのでそれなりに費用がかかります。

 

清掃は抜き打ちチェック:管理会社によっては、清掃を手抜きしているケースがあります。特に遠方のオーナーの場合、それほど見にこれないからと清掃回数を勝手に減らして費用だけは請求するなどのケースがあるのが実態です。抜き打ちで自分の物件に行き、清掃状況は確認するようにしましょう

 

 

点検業務(エレベーター)
エレベーター点検業務は年1回法令で義務付けられている点検です。これを実施しないで事故が起きると、オーナーの過失責任が問われ、損害賠償請求の対象となります。必ず実施しましょう。

 

エレベーター点検:通常月1回の点検が必要。費用を抑えるのであれば、2ヶ月に1回、3か月に1回などの点検頻度に抑えることは可能である。この点検で差がでることは少ないが、籠の取り替えや制御盤の取り替え時に大きな費用が発生します。

 

【費用について】
契約形態には2つあります

 

@フルメンテ契約
 劣化した部品の取り替え、修理費用を月々の定額料金に含まれているものです。
・メーカー系:東芝、日立、三菱など。月4万〜6万/1台

 

・独立系:3万〜4万/1台

 

・契約内容(保守会社により違い有り。契約書で要確認)
 範囲内:主ワイヤーロープ、移動ケーブル、ベアリング、制御リレー、プリント基盤、押ボタン など

 

 契約外:かご内装、かご床タイル、運転盤カバー など

 

APOG契約(保守会社により違い有り。契約書で要確認)
 劣化した部品の取り替え、修理費用は月々の定額料金外です。

 

・メーカ系:東芝、日立、三菱など。月3万〜5万/1台

 

・独立系:2万〜3万程度/1台
 但し、部品調達でメーカー系より遅くなるため、修理時の対応はメーカー系より遅れがちになる。賃貸経営でみると多少のリスクはあるものの、月で1万〜2万程度安くなる独立系については、かなり魅力的

 

・契約内容(保守会社により若干の違いが有り。契約書で要確認)
 契約内:おおむね、3ケ月〜6ケ月毎に取り替えの必要な部品が対象
  P(parts)=ヒューズ、可動・固定コンタクト、照明、 などパーツ類
  O(oil)=点検用油脂類、補給オイルなどオイル
  G(grease)=ベアリング及びメタル用グリス、 など

 

 契約外:主ワイヤーロープ、ケーブル、ベアリング、制御リレー、プリント基盤、押ボタン、かご内装、かご床タイル、運転盤カバー など

 

フルメンテ契約とPOG契約をどう選ぶか
メーカー系に保守点検を任せると品質も良いが価格も高くなるでしょう。フルメンテだと1台あたり5万程度かかります。新築時や新しく設置した場合からスタートすることが多く、築年数が経過したエレベーターではフルメンテ契約を新しく結べないことが多い。

 

というのも、故障や取り替え、修理費用が発生するのが、築10年以上経ってからなので、10年間は、エレベータ会社が丸々儲かる仕組みとなっています。

 

  • 新築時から長期保有前提:30年以上保有するのであれば、修理費用を考えるとフルメンテ契約の方がお得になる可能性が高いでしょう。独立系と相見積りを取り、フルメンテ4万以下であれば、コスト的に良いでしょう

 

  • 新築後10年以内に売却:新築〜10年以内は、故障が少ないので、POG契約が有利です。10年経過後に、売却する予定であれば、迷わずPOG契約をお勧めします。ほとんど故障もないので、独立系でコストを圧縮しましょう

 

  • 中古物件:中古で物件を購入する場合は、POG契約が多いが独立系で相見積りをしてコストを下げましょう。できれば月のコストを2万程度までの保守業者を探すといいでしょう。10年以上経過している中古物件を長期保有するのであれば、フルメンテ契約を継承できるかよく確認しましょう。10年以上経過すると、部品の交換が発生するのでトータルで考えるとフルメンテ契約の方が安いケースもあります

 

まとめ
清掃業務は高くても安くても抜き打ちチェックしましょう。管理会社も手を抜きやすいところです。エレベーター保守は、POG、フルメンテともメーカーおよび独立系の会社と交渉すれば安くなります。当面のキャッシュフローを優先するならば、POGですが、長期保有を前提とするとフルメンテ契約でも結果的に安くなることもあるので、どのくらい保有するかを検討して選びましょう。

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