収益不動産の売却のパートナーを誰にするか

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大手と収益専門会社と町の零細不動産屋の特徴

収益不動産の売却については、不動産会社のカテゴリごとにさまざまな特徴があります。自分自身の収益不動産に一番あった不動産会社に依頼するためにも、それぞれの特徴を知っておくことが重要です。

 

大手不動産会社の特徴
やはりその企業規模を活かした広い販路があるため、まず第一に「売れやすい」という特徴があります。また、大手不動産会社を利用して買う不動産投資家というのは、属性の良い高収入の買主が多いため、ローンも通りやすく売買契約時のトラブルもまずないでしょう。

 

さらに、大手不動産会社の場合は他の不動産会社に比べると、売主側の意向を優先させるケースが多く、例えば売主が相場よりも高い価格で長期間募集をしたいとの要望があれば、無理に値下げを強要することなく、売主の意向に合わせて募集をしてくれる傾向はあります。

 

とはいえ、大手の不動産会社の特徴としては、両手取引といって、自社内で買主を探して売主側と買主側の両方から手数料を取ることを基本的な方針としていることが多いため、最終的に値下げして売却に追い込まれることが多いのが実態です。

 

これは、自宅などの実需の売買でお同じで大手の不動産会社の9割以上の取引は両手取引といわれるほどであり、手数料が倍になるのであれば、売主に価格を下げてもらっても良いという慣習は根強くあります。

 

したがって、大手の不動産会社と付き合うときには、値下げ幅を最初から限定しておくことと、専任媒介ではなく、一般媒介で進める方法の方が良い場合があります。

 

収益不動産専業会社の特徴
大手不動産会社が相手にしないような「初心者投資家」を囲い込むという手法で業績を伸ばしています。そのため、買主の属性も大手不動産会社に比べると低くなるため、ローンの審査時に審査落ちとなりローン特約でリセット、というケースもよくあります。

 

要するに、不動産投資をこれから始めようとしている人を買主のターゲットとしているため、その営業手法についても、多少くせが強く、悪く言えばあくどい手法を使うこともあります。

 

収益不動産専業会社は、初心者投資家を囲い込むために、定期的に不動産投資セミナーを自社で主催し、そこに来た人たちをそのまま顧客として扱い営業をかけるケースもあります。

 

そのため、言い方は悪いですが、初心者を騙して売りつけることも多いので、売主にとっては高く売却できるケースが多いのも収益専門会社の特徴です。

 

また、大手ほど体力があるわけではないので、最終的には売主が高い募集金額を希望しても、それに応じなかったり、専任媒介契約を締結後すぐに値下げを要求してくるケースもあります。募集に出して長くても3ヶ月以内に売れる価格でなければ、媒介自体を受け付けないという会社もあったりします。

 

また、収益不動産専業会社に依頼する際に注意しなければならないのは「中間省略」です。

 

中間省略とは、その不動産会社自体がいったん売主からその収益不動産を買い取り、契約から決済日まで3ヶ月程度の期間(サイトと言います)を設け、その間にエンドユーザーとなる個人買主をその不動産会社が見つけてきて、3ヶ月後の決済時に売主から直接そのエンドユーザーに所有権を移転するという手法です。

 

そうすることで、不動産会社は所有権移転登記費用や不動産取得税などを回避することができるというメリットがあるのですが、売主としては非常にメリットが少ないため注意が必要です。

 

中間省略の場合は、当然その不動産会社に売った値段よりも高い金額で不動産会社がエンドユーザーを見つけていることになります。つまり、中間省略で売れる金額というのは、大前提として相場よりも安いという事になるのです。

 

ですので、中間省略によって収益不動産を売却するのは、最後の手段と考える方が良いでしょう。

 

町の不動産屋の特徴
いわゆるチェーン展開していない、地元に根付いた不動産会社のことですが、この場合、顧客の範囲としては非常に限られることになりますが、その反面、一部の法人や地元の地主などに協力なコネクションがあったりします。

 

ただし、たいていの町の不動産屋さんは、収益不動産を扱うケースがとても少ないので値付けでミスすることが数多くあります。不動産投資家の間では当たり前の積算評価であったり、収益還元評価の概念をほとんど知らない担当者もいるからです。

 

逆の買主側の立場で付き合っていると、たまにお宝のような物件価格で販売されることもあり、売主側に知識がないと、お互いに知らないで安く売却していることもあります。

 

そのため、町の不動産屋に売却を一任してしまうのはともてリスクの高い方法と考えています。できれば大手不動産会社か収益専門の会社で売却活動する方が、確率的には高く売れます。

 

 

自分の希望にあった会社に依頼する
収益不動産の売却は、どの不動産会社が有利というものではありません。ポイントは「どういうコンセプトで売却したいのか」という点です。

 

例えば、「高い金額で売れるのなら売りたいけれど、売れないなら長期保有で構わない」という考えであれば、大手不動産会社で気長に募集をし、「早めに現金化したいので、1ヶ月以内には決着をつけてほしい」という考えであれば、収益不動産専業会社で募集をすれば良いのです。

 

つまり、自分自身がどういう「目的意識」をもって収益不動産の売却に望むのか、それを明確にすることが最も大切なのです。

 

まとめ
・町の零細不動産屋さんに依頼して結果がでることは少ないので大手仲介会社か収益不動産専門会社へ
・高く売りたいのであれば、初心者の不動産投資家をたくさん抱えている収益不動産会社が良い

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