収益不動産を高くうるためには、満室と管理を良好にすること

大家の味方:不動産投資・空室対策・リフォーム・火災保険・法人保険・バイク駐車場・トランクルーム・節税

高く売るための戦術:満室&管理

収益不動産を売却する際には、可能な限り高く売ってキャピタルゲインで利益を上げたいところです。そこで今回は、より高く収益不動産を売却するために気をつけるべき「2つのポイント」について解説したいと思います。

 

高く売るためのポイント1:満室に近づける
収益不動産の売却価格は、路線価でもなく、公示地価でもなく「投資利回り」に大きく左右されます。仮に、全く同じ2つの物件が存在するとしても、それぞれの「空室率」によって買い手に融資がつくかどうかが大きく変わってくるため、結果としてそれが売却価格に跳ね返ってきます。

 

つまり、より高く売るためには、より「買いやすい物件」である必要があり、より買いやすい物件とは、すなわちより「融資がつきやすい物件」ということになるのです。

 

そして、より融資がつきやすい物件の条件の一つに「満室」という要素があります。必ずしもすべてが満室でなくとも、売却すること自体は可能ですが、買う側が融資を利用する際に、空室はマイナス要因以外の何者でもありません。

 

そのため、収益不動産を高く売却するためには、まずは「空室」をすべてなくして満室状態にすることがとても重要なのです。

 

但し、この際には次の2点に注意が必要です。

 

注意点@:極端に家賃を値下げしない

 

無理に空室を減らそうとすると、大幅な家賃の値下げが必要となる場合があります。特に、夏場等についてはそう簡単には決まらないため、早く決めようとするとどうしても家賃の大幅な値下げが必要となる場合があります。けれども、極端な家賃の値下げはかえって逆効果となるため要注意です。

 

「どうせ売るんだし、満室の方が高く売れるなら、いっそ一気に値段をさげてでも早く満室にしてしまおう」

 

そんなふうに考えてしまう人もいるようですが、これは大きな間違いです。そもそも、満室の方が高く売れるのは、投資利回りが良くなるからです。万が一家賃を値下げして決めてしまうと、満室時の利回り自体が予想よりも低くなってしまい、査定額自体が下がってしまう恐れがあります。

 

さらに、家賃を値下げした入居した賃借人は、そのまま長く居住する可能性が高いため、今後しばらくはその家賃を元に戻すことは難しくなってしまいます。大切なことは、ただ満室にすることではなく、「適正な家賃」で満室にすることであると覚えておきましょう。

 

注意点A:サブリースを利用する際の注意点

 

売却を思い立った際に、空室が複数に及ぶ場合は手っ取り早く「サブリース」を利用して空室を埋めてしまいたくもなります。ただ、基本的にサブリースについて金融機関は否定的な姿勢をとっていますので注意が必要です。

 

どうしてもサブリースを利用する場合は、できる限り大手の不動産会社にサブリースしてもらう方が銀行からの信用も得られ、買い手のローンも通りやすくなり、結果的に高値での売却が可能となるでしょう。

 

気を付ける点としては、サブリースの条件が買主にどう引き継がれるかです。この点があいまい、もしくはすぐにサブリース側から解除できるようなことになっていると、買主側としてサブリース物件を購入するのに躊躇するからです。

 

サブリースはいったん契約すると解除する際に違約金がかかるケースが多いため、サブリース契約を結ぶ際には、サブリース価格と条件を慎重に吟味するようにしましょう。

 

 

高く売るためのポイント2:共用部をきれいにする
賃貸物件のリフォームというと、室内が注目されがちですが、収益不動産を売却する際については、外が重要になります。室内は満室にしておけば直接確認できませんし、空室であったとしても通常の原状回復はきちんと実施しておけば、それほど問題になることはないからです。

 

むしろ重要になってくるのが室外である「共用部」です。

 

買主が現地を視察に来た際に、外壁や共用廊下などがぼろぼろだったり、酷く汚れていたりすると、買主としてはその場で購入後のリフォーム費用を想定して金額をはじき出し、その金額分を売買価格から値引きするよう交渉するというのが、中古収益不動産の価格交渉において定番化しています。

 

そのため、できる限り高値で売却するためには、買主にこのような交渉材料を与えないことが大切であり、そしてそのためには可能な限り「見た目」をきれいにしておく必要があるのです。

 

例えば、外壁については外壁修繕をしたり、きれいに塗装するなどといった対策が有効です。塗装については、通常は洗浄後、2度塗りが一般的ですが、売るためだけであれば、費用削減のために直接1回塗り程度でも十分でしょう。

 

これだけでもかなり見た目が良くなり、買主からの値下げ交渉を回避できます。ただし、一度塗りの場合は塗装が剥げやすく品質は低いのでその点は注意しましょう。

 

費用対効果を強く意識することが重要
このように共用部をきれいにすることは、高く売却するためにとても重要なことですが、そのために多くの費用をかけてしまっては、費用対効果が合わなくなってしまうこともあります。

 

重要なことは、売却によってより多くの「利益」を出すことにありますので、共用部をきれいにする際には、最小限の費用で行ない、場合によっては自分自身で掃除用具を持参して清掃するくらいの姿勢で臨むと良いでしょう。

 

まとめ
・満室にしから売却すること、共用部はきれいにしておくこと
・この2つのポイントに注意すれば、大きな値下げを要求されず、高値売却が可能

無料メルマガ登録:大家の味方

メルマガ登録ページへ