失敗の本質は、他社への依存と数字で判断できないこと

大家の味方:不動産投資・空室対策・リフォーム・火災保険・法人保険・バイク駐車場・トランクルーム・節税

ここまで、2-1、2-2、2-3と3つの不動産投資における失敗事例を見ていただきましたが、実はこれらには共通してあることが言えます。それは「他者への依存」です。皆さんもご存知の通り、不動産投資や賃貸経営のノウハウは、専門学校や大学では教えてもらえません。

 

学ぶためには、多くの書籍を読みあさったり、セミナーに通ったりして地道に知識をつけていくしかありません。ところが、セミリタイアや不労所得といった甘い謳い文句に誘われて不動産投資を始める人の多くは、こういった努力をせず、すべての知識や判断基準を「不動産業者のアドバイス」に依存してしまうのです。

 

最初に断っておきますが、不動産業者は決して悪者ではありません。私たちが不動産投資で成功するために、不動産業者と良好な付き合いを築くことはとても重要です。

 

ただ、忘れてはならないのは、不動産投資家と不動産業者の利害関係は、必ずしもイコールではないということです。不動産業者は当然営利目的の企業ですから、投資家に物件を買ってもらうことが大前提です。ですから、その投資家にとって本当に利益があるのかどうかという観点でアドバイスをするのではなく、その物件を売るためにプラスとなる情報だけを用いてアドバイスをしているのです。

 

ですから、不動産業者の営業マンの口から出てくる言葉やシミュレーションがよく見えるのは当然です。むしろ、よく見えるように作っているのです。

 

不動産業者は、「不動産投資は不労所得で楽に稼げる」というような夢のようなことを語ってきますが、それは大きな間違いであり、ありえない幻想です。確かに、物件の賃貸管理を不動産業者に任せれば、賃貸経営の実務的な部分についてはある程度任せられるかもしれません。ですが、不動産投資のキャッシュフローは刻々と変化するため、中長期的に安定した賃貸経営をするためには、投資家自身が将来の状況を予測して早めから様々な対策を講じていく必要があるのです。

 

 

これらについては、他人に委託できるものではなく、投資家自身の知識と経験で判断していくしかないのです。この部分を不動産業者に依存してしまっては、不動産投資家として失格であると私は思います。

 

不動産投資、そして賃貸経営とは、サラリーマンがセミリタイアできるような不労所得ではなく、他のビジネスと同じ列記とした一つの「事業」なのです。不動産投資に失敗する人は、ほぼ必ずと言って良いほど、この意識が完全に抜けています。

 

もしもあなたが、不動産投資を株式投資のデイトレードのような投資と勘違いしているようであれば、不動産投資をすべきではありません。必ず失敗します。

 

不動産投資で失敗しないためには、企業の経営者と同じレベルの「経営力」が必要です。すなわち、経営者が貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を見て、今後の会社の経営方針を決めるのと同じで、不動産投資家もキャッシュフロー表などを見ながら、適切に経営していかなければ、競合が多い不動産投資という業界で生き残ることはできません。

 

もしも不動産投資で成功したいなら、会社を経営するレベルの経営努力が必要だということを、絶対に忘れないでください。

無料メルマガ登録:大家の味方

メルマガ登録ページへ