不動産投資を始める上で、必ずお世話になるのが不動産販売会社です。物件を購入したいと思った時は、不動産会社を通して購入することになるでしょう。投資する物件の選定も勿論大事ですが、不動産というのは購入したら終わり、というものではなく、購入してからも不動産販売会社とは長く付き合っていくものなので、物件以上に良い不動産会社、不動産営業担当者を選ぶことが重要とも言われています。
しかし、不動産販売会社も慈善事業ではなく、あくまでも「商売」です。簡単に儲けを手にすることができるなら、それに越したことはありません。そこで、言葉は悪いですが、狙われたり、カモにされやすいのが不動産投資初心者なのです。
不動産というものは、高額であり、売却することができれば、不動産会社は多額の売買手数料を手に入れることができます。しかし、いくら近年不動産投資ブームであるとはいえ、高額な物件を売却するというのは簡単なことではありません。
不動産売買には、まず売主がいて、買主がいます。売主は、できるだけ物件を高値で売りたい、と思いますし、買主はできるだけ物件を安く買いたい、と思うのが当然のことです。この両者の希望をすり合わせて価格を調整し、売却するというのは、不動産販売会社にとって大変困難なことなのです。
最近は、目の越えた投資家や、複数の不動産を所有し成功を収めているプロ大家も数多く存在します。そういった人たちは、物件の価格が適正であるのか、これが本当に利益の出る物件であるのか、などを熟知しているため、彼ら相手にはなかなか高く売却することができません。
しかし、不動産投資初心者は、「まずは物件を手に入れたい」という気持ちが強く働くため、「融資さえ下りれば買いたい！」という人が多数存在します。売主が提示した強気の価格でも、融資さえ通れば購入するため、不動産販売会社としては、簡単に多額の売買手数料を売り上げることができてしまうのです。
不動産投資を始めようとしている初心者の方は、
・不動産投資は必ず儲かる
・リスクの少ない安定した副収入を狙うなら不動産投資が一番
・自己資金が少なくてもローンが組める今が買い時
・安定した老後のためにも不動産を入手しよう
などと、不動産投資の良い面や耳障りの良い情報だけを、書店に並ぶ沢山の投資本やインターネットから得ており、詳しい数字の見方を理解していない人がほとんどです。
利回りはどうか、何年のローンを組んで金利はどのくらいか、などのごく基本的な情報はさすがに抑えているかとは思いますが、空室リスクや家賃下落リスクなどについては、一切認識しないまま投資してしまうのです。残念ながら、そういう人たちを相手に高く売りつける不動産販売会社は多いのです。
1棟マンション投資に融資が付かなければ、区分マンションを売りつけてやろう、などと考えているのです。
勿論、親身になって考えてくれる良い会社や良い不動産営業担当者もいますが、対照的に、素人に売りつけるためには手段を選ばず、
「大幅に値下げして今この最低価格となっています」
「他にも購入したいというお客様がいるので、今買わないと売れてしまいます！」
などと?をついてまで購入させようとする不動産会社が存在するというのが現実です。
不動産会社は、物件を売り、売買手数料を得るのが目的なのですから、手っ取り早く、しかも高値で購入してくれる不動産投資初心者は「恰好のカモ」と認識されているということを忘れないでください。そして、何もわからない素人に高く売ってしまいさえすれば良い、と思っている不動産会社が多いということをよく覚えておきましょう。
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